この記事でわかること
- 日工組・日電協が発表した新機能「通常時フラグ」の仕組み
- パチスロの「モード」「天井」との違い
- 「パチンコがスロット化するのでは」という懸念と、業界側の考え方
- あわせて発表された「4カテゴリ」表記の中身
- 2026年11月以降の新基準機から順次搭載される見通し
- 通常時の展開が配信者・視聴者にどう影響するか
日本遊技機工業組合(日工組)と日本電動式遊技機工業協同組合(日電協)は2026年9月8日、合同プレスカンファレンスで新しい仕組み「通常時フラグ」を発表しました。パチンコの通常時に複数の内部状態を持たせ、当たりへの期待軸を増やす仕組みです。
パチスロのモードや天井に近い体感が、パチンコの型式・規則の枠組みに正式に取り入れられる形になります。11月以降に登場する新基準機から順次搭載されると見られ、配信での「見どころ」の伝え方にも変化が出てくる可能性があります。
この記事では、通常時フラグの仕組みと、パチ配信チェッカーの視点から配信者・視聴者への影響を整理します。
「通常時フラグ」とは何か
従来のパチンコは、通常時の内部状態が原則1種類という前提で設計されてきました。今回の新方式では、通常時に最大10個の内部状態を持たせることが可能になります。
状態の移行は「フラグ抽選」によって決まり、規定ゲーム数の消化や特定のハズレ演出、大当り・確変からの復帰といった出来事がきっかけになると考えられます。滞在する状態によって、時短の有無や実質的な大当り確率が変わる設計が可能になる見込みです。
| 状態移行のきっかけ | 内容 |
|---|---|
| 規定ゲーム数の消化 | 一定の回転数を消化すると、次の状態へ移行する可能性がある |
| 特定のハズレ演出 | チャンス目や特定のハズレ図柄の出現が移行のきっかけになりうる |
| 大当り・確変/時短からの復帰 | 大当りや時短終了後、通常時の中でも異なる状態からスタートする |
POINT
体感としてはパチスロのモード・天井に近づく面がありますが、これは呼び方だけの変更ではなく、型式・審査の枠組みとして通常時に複数の内部状態を正式に持てるようにする、新しい仕組みだと考えられます。搭載しない従来型の機種も引き続きリリースされる見込みです。
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パチスロに詳しい方であれば、「モード」や「天井」という言葉のほうがイメージしやすいかもしれません。ただし、仕組みとしては似ていても、性質はやや異なります。
| 仕組み | 特徴 |
|---|---|
| パチスロの「モード」 | 内部的な複数の状態を持ち、モードによって次回当選までの期待度が変わる。ハズレ目や小役の出現率から現在のモードを推測して楽しむ |
| パチスロの「天井」 | 規定ゲーム数や差枚数を消費すると、必ず何らかの恩恵が確定する「救済」の仕組み |
| パチンコの「通常時フラグ」 | ゲーム数消化や特定演出などを契機に内部状態が移行し、時短の有無・回数や実質的な大当り確率が変わる。現時点では天井のような「確定救済」の仕組みとしては説明されていない |
つまり「当たりやすさが状態によって変わる」という体感はモードに近い一方、「消化すれば必ず恩恵が来る」という天井的な救済要素は、今回の発表内容には含まれていません。ここは今後の続報で明らかになってくる部分だと考えられます。
なぜ今このタイミングで導入されるのか
通常時フラグは、11月から適用が始まる新しい技術基準区分「新・ぱちんこ遊技機」の一部として位置づけられています。パチンコの適合率や新台の動向については、こちらの記事でも取り上げていますので、あわせて読むと業界全体の流れがつかみやすくなります。
同じ発表では、出玉性能に応じて機種を4段階に分ける「4カテゴリ」表記や、2027年2月を「遊びやすいパチンコ・パチスロ導入強化月間」に設定することも明らかにされました。初心者やライトユーザーに向けて、機種選びの分かりやすさを高めたい狙いがあると考えられます。
前哨イベントとして、9月22日開催の「みんなのパチンコ・パチスロサミット2026」内に特設コーナーが設けられ、対象機種が先行展示される予定です。当日の様子が配信されるかどうかも注目したいポイントです。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2026年6月24日 | 日工組理事長が「4カテゴリー構想」を表明 |
| 2026年9月8日 | 合同プレスカンファレンスで「通常時フラグ」「4カテゴリ」を正式発表 |
| 2026年9月22日 | みんパチ・スロサミット2026で先行展示予定 |
| 2026年11月以降 | 新基準機として順次搭載開始 |
| 2027年2月 | 「遊びやすいパチンコ・パチスロ導入強化月間」を実施予定 |
なお、業界団体が遊技機のルールや料金体系に関わる大きな方針を打ち出すのは今回が初めてではありません。高レート化をめぐる要望など、他の動きとあわせて見ると、業界全体が遊技環境の見直しを進めている時期だとわかります。
「パチンコがスロット化する」懸念の声、業界の考えは
発表を受けて、SNSなどでは歓迎する声がある一方、「パチンコがスロットに寄っていくのでは」「パチンコらしいシンプルさが失われるのでは」といった懸念の声も出ています。内部状態が最大10個に増えるという説明だけを聞くと、パチスロのモード管理に近づいたように感じるのは自然な反応だと思います。
この点について日工組は、目指しているのは「パチスロ化」ではなく、パチンコ独自の新しいゲーム性を作り出すことだとしています。これまで通り、仕組みがシンプルな従来型の機種も引き続きリリースされる見込みで、通常時フラグは選択肢のひとつという位置づけのようです。
POINT
スロのいわゆる「ツラヌキ」のような、遊技者から見て過激すぎる仕様は想定していない、という趣旨の説明もされています。パチンコとしての射幸性の枠組み自体は維持しつつ、通常時の見せ方に幅を持たせる、という設計思想だと考えられます。
あわせて発表された「4カテゴリ」表記とは
通常時フラグと同じ発表の中で、出玉性能に応じて機種を4段階に分ける新しい表記も明らかになりました。図柄の揃いやすさや出玉性能、LT(ラッキートリガー)の有無などをもとに、以下のレベルに分類されます。
| カテゴリ | 位置づけ |
|---|---|
| Lv.1 スーパーライト | もっとも遊びやすい、出玉のブレが小さいタイプ |
| Lv.2 ライト | ライトユーザー向け、比較的マイルドなタイプ |
| Lv.3 ミドル | 現行のミドルタイプに近い、標準的なタイプ |
| Lv.4 ハイ | 出玉のブレが大きく、一撃性を重視したタイプ |
2026年11月以降、各メーカーの公式スペック表やPVにこのロゴが順次表示される予定です。これまでは実際に打ってみるか、解析情報を調べないと分かりにくかった「機種の荒さ」が、初心者でも一目で判断しやすくなると考えられます。2027年2月の「遊びやすいパチンコ・パチスロ導入強化月間」では、Lv.1・Lv.2の機種が各ホールで優先的に導入される見通しです。
配信者・視聴者への影響は
パチ配信チェッカーの視点で見ると、通常時フラグは「大当り以外の場面」の見せ方に関わってくる仕組みだと考えられます。配信者側・視聴者側、それぞれへの影響を整理しました。
- 配信者への影響:通常時のハズレ演出やゾーン移行を「意味のある展開」として解説しやすくなり、実況のバリエーションが増えると考えられます
- これまで単調になりがちだった通常時にも見どころが生まれ、配信の構成そのものを工夫しやすくなる可能性があります
- 状態の移行契機がゲーム数だけでなく特定演出にもあるため、パチスロの解析配信のように「今どの状態にいそうか」を読み解く実況スタイルが生まれる可能性があります
- 4カテゴリ表記が普及すれば、「今日はLv.1の機種で初心者にもおすすめの実戦」のように、視聴者の遊技経験に合わせて配信内容を紹介しやすくなりそうです
- 視聴者への影響:大当りシーンだけでなく、通常時の展開からハラハラしながら見る楽しみ方が広がるかもしれません
- 「このハズレ、実は意味があるのでは」と考えながら追う配信が増え、視聴の没入感が変わってくる可能性があります
- カテゴリ表記によって、自分の予算や遊び方に合った機種の配信を選びやすくなり、「どの配信を見ればいいか分からない」という初心者の悩みが減る可能性もあります
POINT
通常時フラグ搭載機は11月以降に登場する新基準機からが中心になる見込みで、既存機種すべてに即座に反映されるわけではありません。搭載機の配信が実際に増えてくるのは、対象機種が出そろってからになると考えられます。
気になる搭載機の配信が見つかったら、パチ配信チェッカーの配信一覧でリアルタイムに探すこともできます。新基準機の配信が増えてきたタイミングで、実際の演出を配信者の解説つきで見てみるのもおすすめです。
編集部コメント
今後は、通常時フラグを搭載した具体的な機種名やスペックの続報が出てくると考えられます。パチ配信チェッカーとしても、搭載機の配信がどんな形で盛り上がるか、11月以降の動きを引き続き注目していきます。
「スロット化」への懸念については、率直に言えば導入されてみないと分からない部分が大きいと感じています。ただ、業界側がパチンコ独自の設計思想を明言している以上、既存のシンプルな機種と通常時フラグ搭載機がしばらく併存する形になりそうです。どちらのタイプの配信が支持されるかも、今後見ていきたいポイントです。
配信者にとっては、大当りシーンの切り抜きだけに頼らない配信作りができる面があるかもしれません。通常時の細かい演出変化を解説する力や、4カテゴリを踏まえた機種紹介の工夫が、これまで以上に配信の個性につながる可能性があります。
視聴者にとっては、機種を選ぶ基準が「大当りの大きさ」だけでなく「通常時の駆け引き」や「カテゴリの遊びやすさ」にも広がっていくと考えられます。編集部としては、通常時フラグが実際の配信文化にどう定着していくか、9月22日のサミットでの反応も含めて注視したいと考えています。
まとめ
日工組・日電協は2026年9月8日、通常時に複数の内部状態を持たせる新機能「通常時フラグ」と、機種を4段階に分ける「4カテゴリ」表記を発表しました。「スロット化」を懸念する声もありますが、業界側はパチンコ独自のゲーム性を目指す方針を示しています。11月以降の新基準機から順次搭載される見込みで、配信の見どころや実況のスタイル、機種選びの基準にも変化が出てくると考えられます。
